感染症とは?マニュアルの必要性
感染とは、目に見えない微生物が何らかの経路をたどって人や動物の身体の中に侵入して定着・増殖することで、その増殖した微生物が人や動物に疾病を引き起こすことがあり、感染症と呼ばれます。
微生物に接触しても、すべての人に感染が成立するわけではありません。感染は、微生物の力が、侵入先の人や動物の抵抗力よりも強くなった時に成立します。微生物そのものの力が強い場合は、普通の抵抗力があっても感染する場合がありますが、抵抗力の弱い子供や老人は感染症にかかりやすいといえます。その意味では、子供や老人が多い施設、また、そもそも抵抗力が弱った人たちが集まる病院なのでは、特に感染症に関する予防や対策を行う必要があるといえるでしょう。風邪が流行始めると感染症が話題になりますが、感染症は、あらかじめ正確な情報を知ることができれば、予防できる可能性が高まります。感染症のマニュアルは、予防や拡大防止の意味で、大きな役割を担うものだと思います。
感染症について、マニュアルなどで基礎知識を得ていれば、予防したり、二次感染の防止など対策を講じることができますが、感染症について知らないと何もすることができません。各自の自覚が非常に大切です。
身近にある感染症の情報源やマニュアル
感染症の情報源としは、厚生労働省のホームページに感染症情報のページが設けれているので参考になります。
厚生労働省の感染症情報のページ
このページには、結核・肝炎・インフルエンザ等、主だった感染症の情報の他、感染症のガイドブックなども公開しているのでマニュアルとして活用するのもいいでしょう。感染症について非常に分かりやすく書かれているので一般人向けにおすすめです。
また、普段、厚生労働省のホームページなどをチェックしてる人は少ないと思うのですが、トップページには感染症はもとより私たちの生活に関わる医療関連の緊急情報などがお知らせとして表示されているので、感染症のニュースなどで気になる話題があった時には、平行して厚生労働省のホームページを確認してみるのもよいと思います。
厚生労働省のトップページ
最近では、感染症に関するマニュアル的な書籍も販売されていますが、選ぶポイントとしては、自分の状況やレベルにあった分かりやすいものを選ぶのがいいでしょう。アマンゾンなどでは、感染症に関する書籍のレビューが見られますから、購入の前に是非参考にしてみて下さい。
コラム:感染症に関する法令
感染症に関しては、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」(通称:感染症法)が施行されていて、感染力や病気にかかった場合の重篤性などで、危険性が高い順番に、一類から五類までに感染症を分類しています。
また、危険性が高く特別な対応が必要であると判断される場合は、政令により「指定感染症」に指定し対応するよう定められています。
「指定感染症」とは、政令で1年間に限定して指定された感染症です。既知の感染症の中で1〜3類に分類されない感染症で、1〜3類に準じた対応の必要性がある感染症です。
最近では、鳥インフルエンザ(H5N1型)を、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」の「指定感染症」「検疫感染症」とする政令及び省令が2006年6月2日に公布され、6月12日より施行されました。これは、2003年重症急性呼吸器症候群(SARS)以来2例目です。通常「指定感染症」として指定される期間は施行日から1年間なのですが、インフルエンザ(H5N1)に関しては、さらに1年延長されました。冬になると感染症が気になる時期なので、各自予防に努めることが大切ですね。